アマゾンの秘薬、キャッツクロー(ウニャ・デ・ガト)

病気になったりケガをした時は、すぐに病院に行くものですが、ここエクアドルでは薬草、薬木に頼る人も案外多いのです。

ある日、ボケーっと歩いていると段差につまずいて転倒!😢 みるみる間に足が赤黒く腫れあがる…。

この国は道に穴あり突起あり、けっこう危険なのです。毎週のようにその辺ですっ転んでいる人を見かけます。

もしかして骨折したかも…と病院へ直行。

自分:あの~転んでしまって、痛みでもう歩けないんですけど

医者:じゃあ、カモミールを煎じたお湯に足をつけておきなさい

自分:えっ!

次の日レントゲンを撮ってくれたのですが、骨に異常はなく、捻挫という診断で少しホッとしました。

心配した友だちも、モラ(hierba mora)という薬草をもって訪ねてきてくれました。どうするのかと思ったら、葉っぱを煎じて、足の変色した部分にペタペタと貼り付け始める。

お見苦しい写真で失礼します。

この人は笑いをとろうとしているのか…。顔は笑っていないが…。

友人曰はく “3日ほどしたら足の色も戻るよ” 😊 とのこと。

プラシーボ効果が全く通用しない、よく言えば用心深く、悪く言えば疑り深い自分は “こんなことで治るのか?”と半信半疑。結局1か月以上かかって足の色は元に戻りましたが、これは薬草が効いたと言えるのかどうか…。

そんな効いたか効かなかったか分からないようなものもたくさんあるのですが、一つだけ “これはすごい!”と思ったのがキャッツクロー(uña de gato)

キャッツクロー(英語)または、ウニャ・デ・ガト(スペイン語)は “猫の爪” という意味です。

猫の爪を煎じて飲むと思われた方·····違います。

キャッツクローはアマゾンに生息する灌木で、葉のつけねに猫の爪のようなトゲが生えています。このトゲが猫の爪にそっくりなので、このような名前がつけられました。ややこし~

それはさておき、エクアドルでは挨拶のとき、握手したり頬にキスしたりするのですが、免疫力の低い自分はこの挨拶のせいで、3か月に1回のハイペースで風邪をひいていました。

風邪をひくと半年ほど咳が止まらないこともしばしば。何かいいものはないかと思っていたところ、ネットでキャッツクローの情報を発見。

世界保健機関 (WHO) は、1994年5月ジュネーブ会議でキャッツクローを副作用のない抗炎症剤として公式に認定した。 キャッツクローは免疫強化作用を持つ薬用植物と思われる。

ウィキペディア

免疫力をあげる効果があるとのことなので、試してみることに。

一袋150円くらいなので、物は試しと買ってみました。1.5リットルの水に約5gのキャッツクローを入れ、煎じること10分。これを毎日水がわりに飲んでみました。

すると…ぱったり風邪をひかなくなったのです。一ヵ月150円で免疫力をこんなにあげられるなんて!

ところで当のエクアドル人はというと、

“キャッツクロー(uña de gato)って何?”

“風邪ひいたらレモンとショウガのお茶を飲んどけばいいんだよ”

こんなすごいものが自国にあるのに、認知度低すぎ!!

日本でキャッツクローの原木を入手するのは難しいので、日本の家族はキャッツクローのサプリメントを飲んでいます。原木とサプリとでは効果が同じかどうかは分かりません。また、効果には個人差があると思います。

ですが、とりあえず家族は何年も風邪にもインフルエンザにも感染していないとのこと。

医療は日本ほど発達していないエクアドルですが、さすが熱帯雨林を保有する国。けっこう凄いものが生息しているものですね。また折を見てアマゾンのスーパーフードも紹介させて下さい。

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この記事を書いた人

日本の真裏に位置するエクアドル。その中でも標高2000mをこえるアンデスの田舎町に住んでいます。
カルチャーショックな出来事、南米の料理レシピ、観光情報などをお届けします

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