見て下さい。この大量のバナナ。これぜーんぶで30円位なんです。
これこそ本当のバナナの叩き売り。
実はこのバナナ、家畜のエサ用に売られているんです。
というのもバナナの国エクアドル、大量生産する分、規格に合わず輸出できないバナナも大量に発生してしまいます。検品されて変な形だったり(双子バナナ)、
細過ぎたり、太すぎたり、
皮に傷があると、はい、さよなら。
このバナナなんかはチキータブランド(古くからあるバナナの世界的有名ブランド)のシールまで貼ってあるのに切り捨てられたんですね~。少し細すぎたのかな?
そして規格から外れてしまったバナナは家畜用としてタダ同然で売りさばかれます。
そこに目をつけた私。残念なバナナを救済すべく、試しに買ってみる事にしました。家に持ち帰って待つこと約3週間。熟れた黄色いバナナになりました。もっちり甘ーい、これぞエクアドルのバナナです。とっても美味しいです。
それからは、安い家畜用のバナナを買うようになりました。
家畜をたくさん飼っている先住民インディオの人たちに混じって、どう見ても牛や豚を飼っていなさそうな日本人がぽつり。みんな大きな麻袋持参で何十キロものバナナを買っていく中、スーパーのレジ袋を差しだすと、バナナ売りのおじさんも興味津々。「なんの動物飼ってるの~?」と聞いてきます。
「え〜、まぁ~、ヒトかも…」と言葉を濁しながらもバナナをGET!👍 別の日にもまた聞かれます。「何でこのバナナを買いに来たん??」 何と答えるか一瞬迷いましたが、蚊の鳴くような声で言いました。
「私が食べる…」
バナナ売りのおじさん、クスッと笑いました。悪いですか? おじさんは、案外親切な方で、人が食べるとわかってか、きれいで形の良いバナナを選んでくれました。
ところで、規格にあった選ばれしバナナはどうなるのでしょう? 輸出用バナナは青いうちに船で運ばれます。エクアドルから日本まで約1ヶ月かかるそうです。そして日本で熟成加工されます。
その後スーパーに並ぶ前に再び検品、選別が行われます。皮に傷がついたり、黒い斑点(シュガースポット)が出たものなどは、さよなら〜。廃棄されてしまいます。
せっかくエクアドルから長い船旅をして日本に到達したのに残念無念。そして最終的に全ての検品を突破したバナナたちだけが、めでたくスーパーに並ぶんですね。
ここまで厳しく長い道のり。
スーパーに並ぶ選ばれしバナナたち、この日まで精一杯生き抜いてきました!! どうぞ、1本1本しっかりと味わってあげて下さい。
青果大手のDoleは、「まだ美味しく食べられる“もったいないバナナ”を1本でも多く救いたい」と、もったいないバナナプロジェクトを始めています。例えば、熟す前の規格外青バナナを「Dole グリーンバナナ」として販売したり、もったいないバナナをジュース、アイス、ゼリーなどに加工して販売したり。できる事から協力していきたいと思いました。
詳しくはDoleのホームページをご覧ください。
https://dolesunshine.com
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